ことば試着室
〜「講話を理解する段階」の巻〜
2009.1.12up(2008.5.29作)
「ことば試着室」へようこそ。

メルマガをやっていると、読んでくださった方から
「あれは、私に書いているんでしょ?」と
ひとりやふたりではなく、何人からも聞かれることがあります。

もちろん、そんなにいうほど意識して書いていません。

どういうことなんでしょう?

かと思えば、このメルマガでは、
“子育てやことばと関係ないようで
でもなんか関係ある”みたいな書き方をしていることが
非常に多いのですが、
「あまりそう思って読んでもらえていないかもしれない」
という不安が私にはいつもつきまとっています。

たしかに、分かりにくいですよね・・・。

ということで、そこらへんのことをひっくるめて、
「こんなイントロダクションってどうなんだろう?」という気がちょっとしつつも、
とにかく最後のご試着です。


デデが話している間は、デデに質問してはならないようだった。
講話や話がすむと、彼はにっこりして、
彼の言葉の隠された深い意味を私が発見するまで放っておいた。
ある時、彼は、理解には四つの段階があり、
話されたことをどれぐらい深く意識して聞くかは、
私次第なのだと言った。
「ほとんどの人は、一番表面的なレベルで
理解するだけだとデデは言っています。
彼らはコーランや聖なる書物を読み、
書かれているすべてのことには、
表面に現れているよりも
ずっと深い意味があることに気がつきません。
コーランの中の戦いに関する物語を読んで、
その話はただの戦いの話だと思うかもしれません。
しかし、戦いは単なる過去の歴史的事実ではありません。
それは今現在のことなのです。
もし、あなたが、そう理解できたならば、
あなたは第二のレベル、つまり寓意的に理解できているのです。
もし、デデの語る物語を聞いて、
それが本当は他の何かを現しているのだとわかったら、
あなたは外側の形だけでなく、
本当の意味に触れているのでしょう。
つまり、外側の形は、真実を聞きたくない人々、
あるいは、真実が意味するものを
まだ受け入れる準備ができていない人々のためのものなのです。
さらに二つの理解のレベルがあると言っています。
それらは形而上学的レベルと神秘的レベルです。
彼が物語る時しばしばそれがいかに簡単なものであれ、
寓話としてだけでなく、宇宙の偉大なる法則の一つを語っているのです。
メブラーナも必ずこのように話しました。
デデはあなたに彼の業績をすべて学んで欲しいと言っています。
そして、最も深いレベルの理解とは、
神秘的な理解だそうです。
この時、大切なのは言葉ではなく、寓意でもなく、
宇宙の法則でさえありません。
あなたの心が深くゆさぶられて、
隠された真実を知識や確信さえも超越した状態で、
直接体験することなのです。
時々、ダルウィーシュたちが泣くのを見ることがあるかもしれません。
それは神の中へと完全に吸収されたとき、
神は絶えがたいほどに美しいからです」

      (ルシャッド・フィールド『ラスト・バリア ―スーフィーの教え―』より引用)


神様がいるかどうかは私には分かりませんが、
そういうことだそうです・・・。

ちなみに、私、キース・ジャレットというピアニストが好きなので、
キースがしきりに言っているスーフィーのことが知りたいな、と思って
この本を読みました。
とっても面白かったですけど、
特に信仰心があるわけではないです。

それにしても、そんな言葉の使い方をしてみたいものです。

そしたら、このメルマガも、
ものすごく短くて大したこと書いていないようなのに、
実はふかーい、ってなりますよ。
書くのも読むのも楽で、
読める人には深い読み応え、っていいですね。

あ、もともと、「ことば試着室」ってそれだったんですね!!
忘れてました。
ここまで読み返して、今、思い出しました。
表面的にはもっと軽い感じで読める方向を目指せば良かったのかな。
(『日々わかば』で、それやります。)


・・・ということで、
最後のご試着は、お気に召しましたでしょうか?

・・・ええ、じっくり味わってみたけれど、
お気に召さないってことも、ありますから、大丈夫。

これからも、みなさん、
あちこちでいろんなことばのご試着をお楽しみくださいね。
お気に召さなくっても大丈夫、、、ですよ!

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