わかばルームはどこにあるの?
わかばルームは、岡山県倉敷市のJR倉敷駅から北東方向へ徒歩で約15分のところにあります。車でお越しの際は、倉敷インターから約5分です(道路の混雑がない場合)。無料駐車場が1台分ございます(車高2mまで)。
また、 広島県福山市のJR大門駅から徒歩約8分の奥山音楽教室でも、毎週ご相談を行っております。 無料駐車場が1台分ございます。
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沿革
〈2007年3月〉 千葉県市川市本八幡にて開業
〈2015年11月〉「自由遊びの時間」開始
〈2020年10月〉埼玉県さいたま市に「ものづくり暮らしわかばラボ」開設
〈2021年9月〉 相談室移転に先立ち、わかばラボ退去
〈2022年3月〉 千葉県市川市での営業を終え、岡山県倉敷市に移転⇒「移転のご挨拶」
千葉時代には、県内や東京都からだけでなく、遠くは埼玉県、茨城県、神奈川県からも通室していただき、長い間、わかばルームを必要とされる方々のお役に立ててきましたことに感謝いたしております。非常に残念ではございましたが、一身上の都合により帰郷せねばならなくなり、また新しいわかばルームを創始することとなりました。
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一番大事にしたいこと
わかばルーム主宰である私は、思い起こせばわかばルーム開業の2007年よりずっと昔の1989年から、さまざまな立場の仕事を通して、さまざまな境遇や年齢層の方々に寄り添いつつ、成長や治療に関わるさまざまな問題に向き合わせていただいてまいりました。その中で、私が学び、整理してきた、今現在の考えをここにまとめてみます。
子どもの成長は、子ども自身のみならず、家族やその子どもに関わるすべての周囲の人たちが、どのくらいのリアリティを持って自分自身の「存在」を認められているのかに大きく影響されるようです。
ですから、わかばルームでは何の活動においても、底流では「『存在感』をいかに保障していくのか?」を意識しつつ、関わらせていただくように努めています。例えば、子どもとの学習場面においても同じです。
めまぐるしく社会が移り変わり、家族のみならず共同体や経済や行政サービスの在り様も気付いてみれば大きく変化しました。バーチャル世界も身近に出現してきました。それらの影響があってのことなのか、それとも単なる私の問題意識の変化のせいなのか、子ども自身が「自分」という存在をどのように受け入れたらよいのかに迷い、そして、大人もその苦しさの根をうまく見立てることができず、そこから脱却する手立てを持てないが故に先へ進めなくなる…と、そんな状況に相談を通して気付かされる頻度が増えてきたように感じています。
まだ自分が何者であるのか…どころか、自分が存在しているのかどうかでさえも、決してそれを自覚する言葉を持ち得ない生まれたばかりの赤ちゃんは、何か無意識のままに満たされないものを満たしてもらおうとしているようで、様々な個人差でもって頻繁に(あるいは寡少に)泣いて訴えてきますが、それが「自分」というものを作り出していく重要な契機となっているのでしょう。そして、まわりの人たちとの、例えば多くの場合は、最初はごく数人の家族のような単純な構成の居場所で「自分」という存在を見出し、そこからだんだん人数が増え複雑になっていく関係性を編んでいきながら、その関係性の中で存在を認めてもらいつつ、自分の居場所のリアリティを感じる体験をくり返すことで、「自分」は世界の中に安定して存在していくのだろうという発達観を私は持っています。
例えば、家族の中での居場所がしっかりしているお子さんは、多少、外での人との関係性でうまくいかないことがあっても、家族の中で「自分」という存在を取り戻すことができます。また翌日、自力で外での関係性を修復しようとして、自分で自分の人生を切り開いていくことができるでしょう。そうした子どもの存在感をよりリアルなものにするためには、例えば、お母さんの存在感が希薄になっていたのでは、大切な根拠がひとつ欠けてしまうことになります。お子さんにとって一番の成長の栄養になっているのは、「お母さんが元気であること」である場合が現実には多いでしょう。しかし、お母さんの悩みが深く、どうしても元気でいられない事情を抱えておられるのならば、そのことを優しく受け入れ、お母さん以外の他の大人がどうにかしてそのお子さんの存在の根拠を創り出さなくてはならないでしょう。
自分自身が「存在」していることをリアルに感じることによって、子どもに困難を乗り越える気力や勇気が湧いてきたのだと解釈できる場面に、私は何度も出会ってきました。まだ発語のないお子さんですらも、同じです。あるいは、どうしても解決できない問題を抱え続けるとしても、そうした自己を受け入れて、よりよい人生を切り開いていこうとする力が子どもの中に湧いてきていることを感じずにはいられない場面にも何度も出会ってきました。
「存在感」のために、大人は、とにかくたくさん子どもをほめることで自我を肥大させていってしまうのではなく、子どもに対して無条件の肯定的な関心を果てしなく寄せ続けることを土台にして、「否定と承認のバランス」を大切にしながら、等身大の自己存在の境界線をどのように適切に子どもに感じさせるのかに苦心していく必要があるでしょう。その方が子どもは生き生きしてくるような気がするのです。また、「自分は何者であるのか?」という問いに対する答えである「アイデンティティ」を、大人は子ども自身が受容できるものとしてどのように与え、子どもはそれをどのように見出していくのかにも苦心していく必要があるでしょう。
治る問題は治していきます。悩むにしても、上手な悩み方があります。そして、より深い子ども理解の方法があるのです。「うまくいかなさ」を自分自身に統合していく作業を通じて、自分を確かに存在させていく。わかばルームは、そのプロセスに寄り添う役割を果たしていきたいのです。
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お子さんへの援助の視点
「存在感」をはぐくむことを大切にしながら成長を促していくために、お子さんには次のような援助の視点を持って関わってまいります。これまでのさまざまな実践の中でその成果も繰り返し確認してまいりました。
●身体を使ったさまざまな技法で、子どもの「ポジティブな気持ち」にも「ネガティブな気持ち」にも触れながら、コミュニケーションを楽しんでいくことと同時に、自分自身と向き合っていく習慣ができてくることも大切にしたいと考えています。
●自分に関心を寄せてくれる人たちとの関係性の中で、子どもが自分自身を肯定的に引き受けて生きていこうとする気持ちにたどり着くように支え、その時に現れる「もっと先に進みたい」という気持ちが成長の動機となるように促していきたいと考えています。
●その「もっと先に進みたい」という気持ちを満たしていくために、適切な課題を見立て、与えていくことが大切であると考えています。
●子どもが自分の抱えているネガティブな感情でさえも、自分自身ときちんと向き合った上で素直に適切に表現できるようになれば、意外にも大人にとって子どもは分かりやすく意思疎通を図れる相手となり、良い関係性が持続していくものであると考えています。
●まず子どもが身につけるべきことばは、そうした自己表現や意思疎通のための「生きたことば」であると考えています。
●さまざまなことば以外の発達の土台があって、ことばは育っていくものだと考えています。
●日常の遊びの中にも、子どもを先に進ませる要素がたくさんあると考えています。
※わかばルームのセラピーの方法については、こちらのページにより具体的に綴っていっております。→「わかば式」セラピーのすすめ
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こんなご相談をお受けします。
わかばルームでは、こんな幼児から大人までのご相談をお受けしております。
視点の違う見立てやアプローチをご提案できる場合が多くあり、他の療育機関等との併用でもご利用いただけます。ワンポイントの問題解決のために、一時的にわかばルームをご利用いただくこともできます。
※わかばルームは、心に寄り添うことを大切にしながら、これらを改善・寛解し得る直接的なアプローチを持っています。通室いただくことでどんなアプローチができ、何を達成できそうであるのか、「初回のご相談」で個々に概略を見立ててお伝えしております。もし、ご相談のお申し込みを迷っておられましたら、今のお子さんのご様子を電話・メール・LINEチャット・Facebookメッセージ・Instagramメッセージのいずれかで、ご相談ください(無料)。その後、ご検討いただき、必要に応じて改めて初回のご相談をお申し込みいただければと存じます。どうぞお気軽にお問い合わせください。
「障害」に対するスタンス
今のこの世界を生きていくうえでの困難を抱えることとなった方が、さまざまな「障害」という概念によって説明を与えられることによって、さまざまな形で助けられることもあるのだということは認識しております。
また、研究者の方々のさまざまな「障害」についての研究の恩恵を受けて、私が日頃の活動を行えている側面もあることを認めます。
しかしながら、そうした枠の中で子どもを捉えなくてはならない場合が全てではないでしょう。例えば、私の目の前にいる子どもが、何という名前の障害に該当するのかを確定することは、私がその子どもの成長を促していこうとする場合に、必ずしも必要ではないということも確信できるのです。
大切なのは「徴候」、すなわち、その子どもに観察される「おやっ」と感じる様子や症状のようなもので、こうした「徴候」にどれだけ敏感に気付けるセンスを備えているのかが、臨床家の力量を決める大きなところであろうと考えています。上から与えられる言葉より、現実の目線から子どもに対する細やかな気付きを重ねていくことで、新しい発見をしながら成長を支えていく…そんなひとりの子どもの「存在」の認め方をしていきたいと、わかばルームは考えているのです。
わかばルームでは、子どもを何かのタイプに当てはめて考えることが何かの支援に役立つようなアプローチをほとんどの場合に行っていません。「障害だから」という決着のつけ方ではなく、ひとつひとつの「徴候」の意味や対処を考え続け、子どもそのものを理解しようと努めることに細心の注意を払っていきます。そうした志向により、本当にその親子のための素手の手作りの支援を探っていきたいと考えています。
よって、「医師による診断」や「療育手帳・愛の手帳・障害者手帳」の有無に係わりなく、ご相談をお受けいたしておりますので、お気軽にお問い合わせください。
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